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「新装版」として現在出版されている海音寺潮五郎さんの『江戸城大奥列伝』。昨日、いかにもNHK大河ドラマに便乗したかのような売り方に対して批判的な意見を述べましたが、今日はちょっとした誉め言葉を書きたいと思います。 今日、昼休みに多少の時間があったので、職場近くの書店で海音寺潮五郎さんの『江戸城大奥列伝』を確認したのですが、巻末に収録されている「解説」を読んで、目が覚める思いがしました。 この「解説」を執筆しているのは縄田一男氏です。この方が企画した歴史小説のアンソロジーをしばしば目にすることがありますが、その中には海音寺潮五郎さんの作品が収録されたものもあります。 で、この縄田一男氏が書かれた解説が素晴らしい出来映えだったのです!作品の魅力を伝えるための文章とは、こういうものを言うのでしょう!!私はこの縄田氏が書かれたような文章を書きたいと思いつつ、果たせずにいるのです。 もし、海音寺潮五郎さんの『江戸城大奥列伝』が気になっていながら、まだ購入に至っていない方がいたら、まず縄田一男氏の「解説」から読んで下さい。これを読めば、この『江戸城大奥列伝』を読みたくなること請け合いです。 「解説」というのはたかだか数ページの分量しかないのですが、さすがプロが書く文章は違うなと感心しました。 海音寺潮五郎さんの諸作品は、非常にニッチな一種のブームとして、今、再出版の気運が高まっています。しかし、せっかく出版されることになった作品でも、読者を得て購入してもらえないことにはどうしようもありません。 例えば、『江戸城大奥列伝』と同じく講談社から出版されている『列藩騒動録』などは、Amazonのランキングで見る限りに於いては、無惨なほど売れていないようです。 しかし、『江戸城大奥列伝』に関して言えば、作品の魅力を伝える縄田一男氏の「解説」がうまく人々に届けば、多くの読者を得られることでしょう。この作品を再出版するに際して、「解説」を縄田一男氏に依頼し、このような素晴らしい文章を書いてもらうことができたのは、編集者の功績と言って良いでしょう。この点については、講談社、天晴れです!
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