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help リーダーに追加 RSS 海音寺潮五郎訳『詩経』

<<   作成日時 : 2008/01/15 22:25   >>

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先日、ふと訪れた古書店で(また出たな!)海音寺潮五郎さんの『詩経』 を発見してしまいました。正確には海音寺潮五郎さんが訳した「詩経」です。もともとは昭和49年に講談社から出版されていたようですが、中公文庫に入ったのは1990年と書かれています。それほど古い本ではないのですが、かなりヤケがひどく、中央部分は装丁が崩れかけており、状態は悪い方でした。が、他では手に入りにくい作品ですので迷わず購入しました。

よく中身を見ずに購入したのですが、海音寺潮五郎さんが書かれている「はしがき」、「あとがき」をはじめ、中身も全て旧漢字、旧かな使いでした。かなりビビリました。旧漢字ですので、1割〜2割くらいは読めない字が混ざっています。困りましたね、これは。

何とか頑張って「はしがき」、「あとがき」は読みましたが、中身はたぶん当分読まないでしょう。そもそも詩経にそれほど興味があるわけではありませんので。まずは現在刊行中の大長編史伝『西郷隆盛』を読み終えるのが先決です。
『西郷隆盛』が終われば、海音寺潮五郎さんの作品はほぼ読み終えることになりますので、しばらくお休みして、中国の古典を読もうかと考えています。狙いは「韓非子」です。前に紹介した西郷隆盛の発言に影響を受けてのことです。
韓非子もダイジェスト版的な作品はいくつか読んだことがあるのですが、今回は全編を通しで読むつもりです。

ところで、海音寺潮五郎さんの訳書『詩経』には、司馬遼太郎さんの寄稿文が掲載されています。少し紹介すると、

わが国の万葉集は幸い儒者の手からまぬがれたが、詩経は儒教の五経の一つに組み入れられたために、その解釈は古来、儒者くさく、ことさらに教訓臭をこじつけたものが多い。
海音寺潮五郎氏による新釈は、詩経のこと伝統的弊風を一変させてしまっている。詩経本来の心である古代の蒼天が、その解釈と訳詩にあかあかとあらわれていて、われわれの縋るべきついの心の棲家をひそかに指し示すがようである。


とあります。さすがは司馬さん、うまい寄稿文ですね。こういう風に書くと、
 「おお、それならぜひ読んでみようか」
という気になりますよね。私も勉強せねば。
詩経 (中公文庫)

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
司馬遼太郎は、いいですね
長田ドーム
2008/01/15 22:32
今年もよろしくお願いします。

そいつぁ掘り出しモンですね。読んでみたいものです。

「西郷」とのつながりという意味では...西郷の上役だった迫田氏の有名な落書、「むしよむしよ いつふし草の 根を絶つな...」は「詩経」に出てくる「碩鼠」を下敷きにしてるんじゃないかな〜と私は思っています。

司馬さんの指摘どおり、海音寺先生の「詩経」解題は中華の圧倒的伝統の圧力を受けない自由な立場で書かれたものとして、貴重でしょうね。ちょうど白川静先生の甲骨文研究と同じ筆法でしょう。
Yute
2008/01/16 11:47
Yuteさん、こんにちは。こちらこそ、今年もよろしくお願いします。

海音寺潮五郎さんは、左伝にしばしば詩経が引用されているため、その意味を解釈するのに便利なようにと、詩経全部を訳詩にしてしまおうと取り組んだのだそうです。
海音寺さん自身の作品中にも詩経に言及している箇所がいつくかあったように記憶しています。

詩経の碩鼠については、私は全く知識を持っていませんでした。早速読んで比べてみたいと思います。
モモタ
2008/01/16 12:43

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